第二弾

食材の優先度を考慮した料理レシピの検索

塩澤秀和 三田村祐介
情報処理学会 ヒューマンコンピュータインタラクション '07, vol123, p51-57

キーワード型の料理レシピ検索にDynamic Queriesと呼ばれる手法を応用し、ユーザが使いたい食材の名称を入力するだけでなく、それらのだいたいの優先度(重要度)を簡単に指定して、動的かつインタラクティブに検索候補の絞り込みができるようにする手法の提案。

従来の検索レシピ検索の問題点

ポピュラーな食材を指定すると、膨大な数の検索結果が得られてしまい、結果をうまくブラウズするのが難しい。
(例)COOK-PADで「豚肉」→1万件以上(新着順、人気順によるソート)

食材の優先度を考慮したレシピ検索

食材の優先度

ユーザが指定する食材ごとの優先度をもとに、レシピの優先度を計算し、そのレシピの優先度でソートする。

Dynamic Queriesの応用

食材ひとつひとつに優先度を入力するのは面倒なため、Dynamic Queriesというインタフェイス技術を応用。

<Dynamic Queries>
データベース検索において、スライドバーなどのGUI部品を用いてインタラクティブに問い合わせの数値範囲を調整して出来るようにする技術。

食材のカテゴリ

食材カテゴリをキーワードにすることも可能(青菜、白身魚など)

試作ソフトウエア

使用したレシピデータ

Yahoo! Japanレシピ検索の中からケーキとパンを除いた料理レシピ。

動的な検索結果の表示

ユーザが食材名の入力欄に文字列の入力を始めると、それに応じて直ちに下半分の結果表示欄に検索結果が一覧表示され、動的に変化する。

考察

ソフトウエアの使用感

ソフトウエアを10人余りにでもまたは使用してもらった感想は、おおむね好評。動的なインタラクティブ性の評価が高い。

優先度の指定

デフォルトの優先度を与えることで、新規ユーザの混乱をもたらさないことに成功。

レシピ検索以外への応用

提案手法は共通の要素集合の中から数個が選択されて各データが構成されるようなものに適している。